ギョベクリ・テペ

ネットニュースを見ていたら、昨年末からトルコのシャンルウルファでギョベクリ・テペ展が開かれており、2月にはイスタンブールでも行っているらしい記事を読みました。   ギョベクリ・テペってなんじゃいな? ということ […]

 

ネットニュースを見ていたら、昨年末からトルコのシャンルウルファでギョベクリ・テペ展が開かれており、2月にはイスタンブールでも行っているらしい記事を読みました。
 

ギョベクリ・テペってなんじゃいな? ということになりますが、これ、考古学界最大の発見と言われるほど、すごい遺跡なのだそうです。
 

1994年、トルコのシャンルウルファ(Sanliurfa)という町の丘の上で、地面から岩の先端が突き出ていることを、地元の羊飼いが発見しました。掘り起こしてみると、6m近い石柱が埋まっていました。石は正確に切りだされていて、柱の中ほどには奇妙な動物のレリーフがありました。
現代考古学史上最大の発見となる、ギョベクリ・テペ遺跡の発見です。
 

ギョベクリ・テペの石柱
ギョベクリ・テペの石柱

 

2007年以降、ドイツ人学者クラウス・シュミットをリーダーとして発掘作業が進められました。
 

炭素年代測定をはじめとする厳密な科学的手法で分析した結果、この遺跡は推定12,000年前の遺物だということが分かってきました。ギザの大ピラミッドが完成するよりも約7000年も前(!)という結果だったのです。
最初の文明だと思われていたメソポタミア文明より、はるか以前の文明の巨石建造物だったのです。
 
ギョベクリ・テペ遺跡
 

ギョベクリ・テペの約5,000㎡の場所で行われた地磁気調査では、この丘の土の下には、直径8-30mの、円形の石の環が存在することが分かり、レリーフのあった石柱は、この石の環の中に建っていたのです。これは、礼拝所のような宗教建造物だと考えられています。この石の環は、20個ほど発見され、今日までに6個が掘り出されているそうです。
 
ギョベクリ・テペ遺跡
 

さらに調査が進むと、この石柱を作るには、高度な技術と道具が必要なことがわかってきました。
石柱は、高さ約5~6m、重さは15tもあります。
不思議なことに、13年かけた発掘調査でも、石を切り出す器具や、農機具の類は、一切発見されなかったそうです。
通説では、12,000年前の人類など、原始人に毛が生えた程度のイメージですから、どうやってこうした建造物をつくったのか、全く謎だそうです。
 

また、石柱に掘られたレリーフも、この遺跡の謎に、さらなる深みを加えました。
イノシシやダチョウ、蛇、クモ、サソリ、牛、ライオン、狐、ハゲタカなど多岐にわたる生き物のほか、人間の頭を持つ鳥のような半人半獣、牙をもった怪物など抽象的な人物……まるで、動物博覧会のようだ、という人もいるそうです。現在考えられている動物分布とは異なる動物たちなので、かつてこの地に、そういった動物が繁殖していたのかもしれません。
 
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もうね、ここまで古い遺跡の巨石建造物見てしまうと、感覚が麻痺してきますね。
昔の人はスゴかったのか、古代に宇宙人が来訪して技術を授けてたのか……。
石の環の石材も、石柱も、硬い石なので、そんじょそこらの石器や青銅器では切り出せないでしょう。
現代の重機に代わる、何かしらの道具がなければ、作れない気がします。反重力装置とか、それこそヴィマーナとか。
 

そんな話を知人にしたら、
「そりゃ、ギョッ!ベックリだな」
とオヤジギャグで返されました……もう! テペ(^_^;)
 
 

写真はHurriyet紙のサイトから引用
(フッターのところにSNSなどで自由に引用していいよ的なことが書いてありましたので、使わせてもらっています。感謝)