展覧会の絵のTRON

なんだか、影響を受けた方がどんどん亡くなってしまう。 そろそろ訃報に関する話題は書かないことにしようかと思っていますが、冨田勲氏は自分の中でも存在が大きい方なので、記しておこうと思います。書かずにはいられない…… 小学生 […]

 

なんだか、影響を受けた方がどんどん亡くなってしまう。
そろそろ訃報に関する話題は書かないことにしようかと思っていますが、冨田勲氏は自分の中でも存在が大きい方なので、記しておこうと思います。書かずにはいられない……

小学生の頃、冨田勲氏の「展覧会の絵」を愛聴していました。
シンセサイザーやメロトロンに対する憧れは、この頃に生まれたと思います。

MELLOTRON (panel)

メロトロンというのは、ちょっと面白い鍵盤楽器です。
カセットテープと再生ヘッドが、それぞれの鍵盤に仕込まれていて、鍵盤を弾くとテープが巻かれて音がなる仕組みです。
カセットテープが、家庭からなくなってしまったので、カセットテープを知らないと、ピンと来ないかもしれません。
テープなので5~7秒程度までしか持続音が出せません。鍵盤を離すと、バネでテープが引き戻されます。和音を弾くと、電圧不可でピッチが低くなるという特性もあります。

「展覧会の絵」でのヒューマン・ヴォイス・サウンドやストリングス・サウンドに憧れて、シンセサイザーが好きになったんですけれど、初めて買ったシンセサイザーで音作りしてみても、あのサウンドに近づく気配がない。かなり後で知ったのですが、「展覧会の絵」の中で私が好きだった音が、どうやらメロトロンで(シンセではなかった)……ということでズコー!(←たまにYukkyが発するズッコケ擬音)となりました。

冨田さんのメロトロンのメンテナンスをしていた方のお話しを、知人から伺いましたが、大変だったそうですね。テープを一本一本取り出して、まるで昆布漁のような風景だったそうです。

タモリ倶楽部に冨田勲さんと松武秀樹さんが出た回は、最高でした。
そして、音に対する冨田さんの観察力とアプローチには感動した記憶があります。