ヴィマーナに乗る

1st Album を予約してくださった方、ありがとうございます。 ぜひ、ブックレットを見ながら聴いていただきたいと思っております。 ご検討中の方も、是非ぜひ! よろしくお願いいたします。 ブックレットを見ながらCDを聴 […]

 

1st Album を予約してくださった方、ありがとうございます。
ぜひ、ブックレットを見ながら聴いていただきたいと思っております。
ご検討中の方も、是非ぜひ! よろしくお願いいたします。
ブックレットを見ながらCDを聴き、物語を感じるという、どこか懐かしくも、他のCD とはちょっと毛色の違う体験を、楽しんでいただきたいと思います。

それから、私たちのCDをお取り扱いいただいたCD販売店の方にも、ぜひ感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。お取り扱い、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。


さて、CDの「ヴィマニカ・ヴィマニカ」ってタイトルの元になった、ヴィマーナについて、ちょっと書いておこうと思います。

CD紹介のページにも載せましたが、古代インド最古の古典『リグ・ヴェーダ』や、叙事詩『ラーマーヤナ』および叙事詩『マハーバーラタ』に登場する、空を自由自在に飛ぶ、神様の乗り物。それがヴィマーナです。
ジャイナ教の経典などには、細かいヴィマーナに関する記述があり、様々な形式・種類のヴィマーナが登場したり説明されたりしています。かなりのスピードで飛行でき、ジグザグ飛行や、大気圏外まで行けるヴィマーナもあるようで、「ヴィマーナこそUFOの正体なんじゃない?」と主張する人もいるようです。
経典によっては「ラタ(山車/だし)」と記されていたりします。

インドの古い寺院は、そのヴィマーナの姿を模して建てられたと言われ、ピラミッド形の屋根をした本殿のこともヴィマーナと呼ぶようです。また、インドではジェット機のこともヴィマーナと呼んだりするようですね。

 

インド、ラジャスタン州アジメールの中心街プリティヴィラージ通りにある、赤砂岩で造られたジャイナ教寺院の中に、ジャイナ教の世界観をもとに作られた、金箔の巨大ジオラマがあるそうです。見る人を圧倒する巨大模型! この部屋は黄金のホールと呼ばれています。

ナスィーヤン・ジャイナ教寺院入り口
ナスィーヤン・ジャイナ教寺院入り口
ナスィーヤン・ジャイナ教寺院 黄金のホール
ナスィーヤン・ジャイナ教寺院の黄金のホール

いやーすごい。豪華!

この巨大金箔ジオラマは、アヨーディヤ市の風景、スメール山、海と島々の場面で構成されているそうです。
また、天井からは、アヨーディヤ市に誕生した初代ティルタンカールを祝うために、空中に集まった神々の乗る飛行車「プシュパカ・ヴィマーナ」が吊るされています。

写真を見て回ると鳥の船っぽい形のヴィマーナが多いようですが、エレファントタイプのヴィマーナも。
写真を見て回ると鳥の船っぽい形のヴィマーナが多いようですが、エレファントタイプのヴィマーナも。

この「プシュパカ(あるいはプシュパ)」という言葉は、「花」「華」という意味があるらしい……つまり、「プシュパカ・ヴィマーナ」とは「散華する飛行車」ということでしょう。

アジメール市には、「プシュパカ・ヴィマーナ」の形・サイズ・散らされる花々に関しての図表が壁に描かれた、この寺院とはまた別のジャイナ教寺院があるという情報も、ネットで見つけました。
http://dharmadas.blog17.fc2.com/blog-entry-202.html

 

日本のお寺でも、新年かなにかの行事で、お坊さんが花びら型の御札を撒く「散華(さんげ)」というのが、あるじゃないですか。ああいうのって、「プシュパカ・ヴィマーナ」の世界観が仏教に取り込まれながら、日本に根づいたものなんでしょうかね。

 

個人的には、お神輿(みこし)なんかも「ヴィマーナ」由来なんじゃないかな、と思っています。
※お神輿に関しては、ヘブライから日本に逃げてきた種族の、聖櫃(せいひつ)を担いでいる様子が由来という、珍説もあり、それもそれで面白いのですが。

 

 

ヴィマーナについて書かれた経典「ヴィマニカ・シャストラ」については、また後日。

 

写真は、WikipediaのAjmer Jain Templeのページに、Creative Commons CC0 パブリックドメインとして公開してあったものを載せています。