穴の正体

世界地図で紅海のところを見ると、シナイ半島のところでスエズ湾とアカバ湾とに枝分かれしています。このアカバ湾からまっすぐ北に向かうと、十字軍の砦跡が無数に遺(のこ)っているのだそうです。 この砦の列の最大拠点は、シリアの首 […]

 

世界地図で紅海のところを見ると、シナイ半島のところでスエズ湾とアカバ湾とに枝分かれしています。このアカバ湾からまっすぐ北に向かうと、十字軍の砦跡が無数に遺(のこ)っているのだそうです。
この砦の列の最大拠点は、シリアの首都ダマスカスにある“クラック・デ・シュヴァリエ”――騎士団の城ということで、ググると有名な観光地のようですね。
で、実はこの城の見張り台の腰掛けと、城壁の上の通路に、7つの窪(小穴)が2列彫られているのだそうです。

エジプトのルクソール神殿からも、6つ窪×2列が彫られた石版が発見されているそうです。
また、古都メンフィスでは14個×3列の窪+ちょっと大きめの1つの窪がある場所が20世紀初めに発見され、1980年代にはキプロスのコチャテイで、10個×3列の窪が彫られた盤が発見されたそうです(キプロスのは約4000年前のものだったらしい)。

さて、この窪の列が彫られた遺跡は、いったい何なのでしょう?

これ、遊戯盤らしいことがだんだんと判明しまして、だいぶ複雑なゲームだったそうです。
それが「マンカラ」というゲームです。

マンカラ盤

ルールも名称も各地それぞれで、「マンカリ(中近東)」「カラ(?)」「アワリ(ナイジェリア)」「ワリ(ガーナ)」「パラングリ(南インド/セイロン)」「スンカ(フィリピン)」などなど、いろいろな名前で現在でも遊ばれているゲームだそうです。

私は、6×2列で両サイドに大きめの穴が一つずつある、木製マンカラボードを何年か前に買いました。

マンカラ盤
ガラス玉がちょっとキレイです。

ルールは色々あるのでしょうが、代表的な遊び方(として取説に書いてあったもの)で遊んでみましたが……。

これがねぇー、面白いというかなんというか。良いです。
オセロとか、バックギャモンとか、囲碁、将棋のように、2人対戦のゲームです。

比較的簡単にルールも覚えられますが、頭使います。
負けるとくやしい。

+-+-+-+-+

マンカラ盤

古代ゲームは、意外と面白いんです。他にも、いろいろな古代のゲームを調べました。
きっかけは、古代のことや魔術の研究をしているときに、古代ゲームの面白さに気付いたんですが、アソビというのは由来がハッキリしないものが多くて、謎に包まれていますね。

謎は、作品作りのイイきっかけになります。