智見霊雄居士
パウル・カンメラーや平賀源内のような、才能がありすぎてうまく生きていけなかった人の伝記を読むと、なんというか心のドローバーがバーっと開いて、いろいろな感情の倍音がファーンとなっているような気分になります。……ナンちゅー表 […]
パウル・カンメラーや平賀源内のような、才能がありすぎてうまく生きていけなかった人の伝記を読むと、なんというか心のドローバーがバーっと開いて、いろいろな感情の倍音がファーンとなっているような気分になります。……ナンちゅー表現だ。わかりにくいですよね。orz
カンメラーは、生物の授業で出てくる名前かもしれません。
サンバガエルやサンショウウオの実験をして、獲得形質の遺伝の証拠を見つけた人です。
でも、この人、両生類の飼育がメチャクチャうまかった。そのため、他の研究者は、カンメラーの実験を再現できなかったらしいのです。
音楽の才能もあり、女性にももてた、カンメラーさん。しかし、標本にねつ造があったと大スキャンダルになり、ピストル自殺。うーむ。不自然な方向からピストルを撃っているので、自殺偽装?って話もあるそうです。ひがんでいる人も多かったようですので。
カンメラーさんの伝記的な本を読むと、彼の才能の華やかさに、しびれます。
(ご存知の通り、獲得形質の遺伝は今日では否定されています。カンメラーの学説は、ダーウィン進化論を否定したい系の科学者のオカルト科学に、たびたび担ぎ出される、ちょっと悲しい運命になっていて、複雑な気分でもあります。)
平賀源内は、日本の人なので有名ですね。土用丑の日にうなぎを食べる習慣の発案者(とされる)。あとエレキテルですか。
この人も、科学に音楽、絵や文と、いろいろ才能があった方らしく、伝記的なものを読むと面白いですね。
水木しげるの「東西奇ッ怪紳士録」に「源内さん、あんたは才能がありすぎた……あんまり才能がありすぎるため、すべてのことに挑戦して……結局、すべて失敗してしまった」というセリフが出てきますが、まあうまく生活できていない感じで。
だから、どうという結論じみたものは何も無いのですが……いろいろな感情の倍音がファーンとなって、心のオルガンがヘンな音を鳴らしますね。