狛犬

東京は、結構なビル街でも、ちょっと脇道に入ると突然古びた神社があったりします。 自分ではあまり利用しない駅、……例えば、打ち合わせなどで出かけた帰りに道草してみると、小さな神社がひっそりとあったりします。 ちょっと立ち寄 […]

 

東京は、結構なビル街でも、ちょっと脇道に入ると突然古びた神社があったりします。
自分ではあまり利用しない駅、……例えば、打ち合わせなどで出かけた帰りに道草してみると、小さな神社がひっそりとあったりします。
ちょっと立ち寄って、お参りというか散策させてもらうと、像や額など、なかなか面白いものがあります。

東京西麻布の櫻田神社の狛犬
東京西麻布の櫻田神社の狛犬

狛犬なんかも、神社ごとに全く違っていて、面白いのです。今になって思うと、ちゃんと写真を撮っておけば、作品制作のためのネタや参考資料になったかなぁ、と後悔じみた思いがあります。

狛犬。たいていは右が口を開いていて、左は口を閉じた、阿吽あ・うんの一対の像になっています。
私、長いこと、狛犬のこと……単純に神獣化した犬っころか、「狛犬」という架空の生き物だと思っていたのですが、本来は「獅子・狛犬」というそうで、右の口を開いたほうが獅子、左の口を閉じて角のある方が狛犬だそうです。
別種じゃん!

おじゃる丸の「オコリン坊」「ニコリン坊」や、妖怪ウォッチの「コマさん」「コマじろう」の狛犬は、完全にこのへんの事情を無視している感じですね。すっかりアニメに騙されていました。もんげー! と言わざるをえない!
 

「本来は獅子・狛犬。なるほど! 一つ賢くなったね」と、神楽坂の毘沙門天に狛犬撮影に出かけたところ……

東京神楽坂毘沙門天
東京神楽坂毘沙門天
東京神楽坂毘沙門天
東京神楽坂毘沙門天

これ絶対トラなんですけど……。
 
毘沙門天は、寅の年、寅の月、寅の日、寅の刻に誕生し「寅毘沙」と呼ばれていることから、狛犬ではなく、「狛虎」がいるのだとか。
 

台座のレリーフもカッコイイ。
台座のレリーフもカッコイイ。

 

狛犬は、古代インドやエジプト・メソポタミアの守護獣としての獅子(ライオン)が起源らしい。それが日本に入って、独特の変化を遂げたという(中国の狛犬は阿形、吽形ではないらしい)。
うむむ、狛犬学、案外奥が深いなぁ~。
 
今度からは、意識して神社の狛犬を見てみることにしましょう。案外オーソドックスな獅子・狛犬って、少ないんじゃないの?
 
Photo by Zaza